「投資で一番成績が良かった人はどんな人ですか?」
ある証券会社が顧客の運用成績を分析したところ、衝撃的な結果が出ました。それは「口座を持っていることを忘れていた人」や「すでに亡くなっていた人」——つまり、事実上の”放置状態”にあった口座が、最も高いリターンを叩き出していた、というものです。
この話、都市伝説のように聞こえるかもしれませんが、投資の世界ではよく知られたエピソードであり、数々のデータがその真実を裏付けています。今日は「なぜ何もしない投資家が勝つのか」を、科学的な観点から徹底解説します。
死人の投資成績はなぜ高いのか?
死人(=口座を完全放置された人)の投資成績が優秀な理由は、シンプルです。「売らないから」です。
投資で失敗する人の多くは、相場が下がるたびにパニックになって売ってしまいます。逆に上がりすぎると「そろそろ下がるのでは」と利確してしまう。これを繰り返すうちに、本来得られるはずだったリターンをどんどん削ってしまうのです。
一方、亡くなって口座を放置された人はどんな暴落が来ても売らず、どんな好況でも狼狽えず、ただただ株を持ち続けます。結果として、複利の恩恵を最大限に受け、長期的に大きなリターンを実現するのです。
バンガード社の衝撃データ:アクティブ投資家vs放置投資家
世界最大級の資産運用会社バンガード(Vanguard)を始め、複数の機関が長期にわたる投資家の行動データを分析してきました。その結論は一貫しています。
- 頻繁に売買する投資家は、年率で市場平均を1〜3%下回る傾向がある
- インデックスに連動した長期保有者は、複利効果で大幅な資産増加を実現する
- 「何もしない」投資家が、アクティブに運用するファンドの8割以上をアウトパフォームする(20年スパン)
これは「投資の怠慢を褒める」のではなく、感情に左右されない機械的な長期保有こそが最強の戦略であることを示しています。
人間の脳は投資に向いていない
行動経済学の研究によると、人間は「損をする痛み」を「得をする喜び」の約2倍強く感じるように設計されています(ダニエル・カーネマン氏の「プロスペクト理論」)。
つまり、相場が10%下がったときの恐怖感は、10%上がったときの幸福感の2倍なのです。これが「下落時に売ってしまう」という非合理的な行動を引き起こします。
死人には感情がありません。だから売らない。だから勝つ。これが真実です。
「放置投資」を実践する3つのステップ
死人に投資成績で勝てないのであれば、私たちは「死人に近い投資家」を目指すべきです。具体的には以下の3つを実践しましょう。
- 全世界株式インデックスファンドや米国S&P500連動ファンドを積み立て購入する 毎月一定額を自動積立に設定し、自分で判断を挟まない仕組みを作る。
- 運用画面を頻繁に見ない 毎日チェックするほど感情的な売買が増えます。確認は月1回、もしくは四半期に1回で十分です。
- 暴落時こそ積立を続ける 相場が下がったときこそ安く多くの口数が買えるチャンスです。暴落に感謝できるようになれば、あなたは本物の長期投資家です。
まとめ:最強の投資家は「何もしない人」だった
投資の世界は情報戦のように見えて、実は「いかに自分の感情を制御して何もしないか」の戦いです。
死人が最高の投資成績を残すという皮肉な事実は、私たちに大切な教訓を与えてくれます。余計なことをするな、長く持て、感情で動くな——これこそが投資の本質です。
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