2026年9月17日、FRB(米連邦準備制度理事会)が0.25%の利上げを決めました。ウォーシュ議長は「インフレ率は高すぎる」と述べ、年末までにあと1回の利上げも示唆しています。
一方で米8月の小売売上高は予想を上回り、アメリカ経済そのものは堅調です。この記事では9月17日に出た主なニュースと、それを受けて私がどう考えたかをまとめます。金利の水準については米長期金利が一時5%台に乗せた9月15日の記事もあわせてどうぞ。
この記事でわかること
- FRBが0.25%の利上げを決めた理由と、今後の見通し
- トランプ大統領が利上げに不満を示した背景
- 米8月の小売売上高が予想を上回った中身
- 暗号資産相場が下落した理由
- EUがカナダを準加盟国にしようとしている動きの意味
- これらを受けた私なりの相場の見方と、今の投資スタンス
| 項目 | 9月17日の結果 | ポイント |
|---|---|---|
| FRBの政策金利 | 0.25%の利上げ | 12人全員が賛成。年末までにあと1回の可能性も |
| 利上げの理由 | インフレ率が高すぎるとの判断 | 3%を超える品目が多く、物価の安定を最優先 |
| 米8月の小売売上高 | 前の月からプラス1.2% | ガソリンスタンドが伸び、予想を上回る |
| 暗号資産相場 | 下落 | 規制のルールを決める法案が上院で審議入りできず |
| EUの動き | カナダに準加盟国入りを提案 | AI・防衛・重要鉱物で連携し、アメリカと距離 |
| 当面の焦点 | 日銀の結果待ち | 原油高が続く限り、利上げの効果は限定的 |
FRB 0.25%利上げ決定 年末までにあと1回示唆も
ウォーシュ議長「5年以上インフレ率は目標を上回り続けている。焦点をFRBの責務の一つ、物価の安定に向けている。インフレ率は高すぎるし長く続いてしまっている。」
あまりにも多くの品目のインフレ率が3%を超えていると警戒感を示し、物価の安定こそが経済成長の基盤であり利上げはその実現に向けた重要な一歩だと強調
一方、米経済全体や雇用については一貫して強気の見方
企業の新規採用・収益・設備投資は改善、失業保険申請者数も完全雇用と整合的と指摘し、利上げに耐えるものだと説明
利上げの決定には12人全員が賛成し、インフレへの警戒感がFOMC(連邦公開市場委員会)で広く共有されていることを示す
今回もウォーシュ議長はドットチャートなど見通しを提出せず、今後の決定について何も示さない方針
ウォーシュ議長はパウエル前議長が関税の影響や中銀独立性に関する発言を公に繰り返したことで事態が悪化したとの認識
今後も発言を控え、市場とトランプ大統領から距離を置く戦略か
※FOMC(連邦公開市場委員会)はアメリカの金融政策を決める会合です。ドットチャートは参加者ひとりひとりが考える将来の金利水準を点で示した資料で、今回も公表は見送られました。利上げ観測の流れは米CPIコアが予想超えの記事で取り上げています。
出典:Federal Reserve Board – Press Releases
トランプ大統領 利上げに不満を表明
トランプ大統領「アメリカの金利は1%もしくはそれより低くあるべきだ。アメリカの金利を下げろ。早くしろ。」と自身のSNSで投稿
従来からFRBが利下げしなければ米は貿易赤字を抱える国との取引をやめると主張
「貿易赤字を抱える国との取引をやめれば1年に少なくとも1兆5000億ドル稼げる」とも投稿
EU カナダの準加盟国化を提案 フォンデアライエン委員長
EUとカナダは同じ民主主義の価値観を共有しているとして、AIや防衛、重要鉱物などで連携を深める考え
EUの公約には準加盟国の規定はなく実現なら初の事例に
EUにカナダ、ウクライナ、イギリスなど非加盟国を加えた「ヨーロッパ安全保障理事会」を創設する案を表明
出典:European Commission – Press corner
米小売売上高 予想超え ガソリンスタンドなど堅調
米8月の小売売上高は前の月からプラス1.2%の7739億4700万ドル
ガソリンスタンドがプラス3.1%、無店舗販売はプラス2.6%
※前月分の小売売上高は8月17日の記事で取り上げています。
出典:U.S. Census Bureau – Monthly Retail Trade
暗号資産相場 下落
米議会上院が包括的な暗号資産関連法案、通称クラリティー法案の審議入りを否決したことが背景
この法案はデジタル資産規制の枠組みを規定しルールを明確化するもの
法案が成立すれば市場の成長につながると期待の声も
アップル 企業向けAIサーバー開発か
このサーバーは次世代型チップM8ウルトラを搭載する見通しでネットワーク機器についてはエヌビディアと協議中
市場投入は2029年以降の見通し
SKハイニックス インテルと連携で半導体メモリー生産か
SKハイニックスが米オハイオ州で建設するインテルの工場を賃貸
インテルやクラウド企業と合弁会社設立する案も検討
協議は予備的段階で、まだ最終決定には至らず
スターバックス 日本事業の過半数株を売却か
日本事業は世界の店舗数のうち約9%、事業価値は最大30億ドルとの評価
株式売却で経営資源を低迷する北米事業に集中させる狙い
考察

FRBが満場一致で利上げを決定。
市場の予想通りの利上げで、今回もウォーシュ議長はドットチャートなど見通しを提出せず、今後の決定について何か示すことはないとしていることで引き続き経済指標、特に物価の指標が重要になってくる。
今回は前回と違いタカ派姿勢の利上げで、トランプ大統領に忖度せずにきちんと仕事をすることを見せることで市場は安心してドル買いになっている。
アメリカ経済は利上げしても耐えられるくらい堅調という見方で、焦点はインフレ。
ただ、原油高によるインフレの影響が大きいため、トランプ大統領がイランと和平合意しない限りいくらFRBが利上げをしてもあまり効果はなさそう。
今回から利上げを段階的にしていき、アメリカ経済が弱くなることでインフレが抑制されるか、インフレは抑制されずにリセッションになってしまうのか。
いずれにせよ利上げをすることは株式にとってはマイナス。
企業業績がいい間は何とか耐えられるが、金利が上がりすぎるとどこかで限界がくるので、全力で向かうにはリスクが高いが、何もしないことの方が今はリスク。
どんな時もインデックス投資は続けていく。
余剰資金があっても今はまだ買い向かうところではない。
トランプ大統領はなんとしても自分の任期中に株価をあげたいのだろう。
イランとの和平合意をすれば株価はあがるのは分かっているはずだが、それはプライドがあるのでしないだろう。
イランもここまでくると折れることはない。
原油価格は下がる気配がないので、インフレはまだまだ続く。
自分ではどうにもできないのでFRBに金利を下げさせて株価を上げて中間選挙の票が欲しいのだろう。
両院で勝利すれば5000ドルを支給するというのもお金で票を集めようとしているもの。
政治は政策で票を獲得するものなのに、今はお金で票を集めようとしている。
イランとの戦争も国民は反対していて支持率が低迷しているのに素直に受け止めたほうが支持率は上がりそうなものだがそう簡単ではないのか。
カナダとの貿易摩擦で関税の報復をしている中、EUのフォンデアライエン委員長はカナダをEUに取り込もうとしている。
ウクライナやブレグジットしたイギリスまでも準加盟国にしようとして、アメリカとの距離を取ろうとしている。
この流れが進むと世界のドル離れがより一層加速していきそう。
利上げをしたのにもかかわらず金の価格がそれほど落ちていないのを見ると、静かにドル離れは進行しており、どこかのタイミングで一気にドル離れが加速するときが来るのかもしれない。
アメリカのFRBの結果は出たので、あとは日本の日銀の結果を待つのみ。
まとめ
9月17日はFRBが0.25%の利上げを全員一致で決め、インフレ抑制を最優先する姿勢がはっきりした一日でした。
- 利上げの判断はインフレ、とくに原油高の影響がどこまで続くかに左右されます
- 米経済は小売売上高が示すとおり堅調で、利上げに耐えられるという見方が背景にあります
- 利上げは株式にとってはマイナスですが、インデックス投資はどんな相場でも続けます
- 余剰資金があっても、今はまだ積極的に買い向かう場面ではないと考えています
あとは日銀の決定を待つかたちです。結果が出たら、またこのブログでまとめます。
※本記事は筆者個人の見解をまとめたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な判断はご自身の責任でお願いします。

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