今回は、日銀の植田総裁が「物価上昇率がこれ以上上がることは容認できない」と述べ、利上げを続ける姿勢を強調しました。一方、FRBのウォーシュ議長は、今月のFOMCについて予断を持たない考えを示しています。
アメリカの財政赤字はコロナ禍以来の高水準となり、IMFは欧州に債務の削減を求め、フランスでは大規模なデモが起きました。この記事では主なニュースと、それを受けて私がどう考えたかをまとめます。前回の市況は10月16日の記事もあわせてどうぞ。
この記事でわかること
- 日銀・植田総裁とFRB・ウォーシュ議長の発言
- アメリカの財政赤字が約315兆円に膨らんだ理由
- IMFが欧州に求めた債務削減と、フランスの大規模デモ
- 日米の金融政策から考えるドル円の行方
- 日経平均の売買方針と、今週の米企業決算の注目点
| 項目 | 10月19日の結果 | ポイント |
|---|---|---|
| 日銀・植田総裁 | 物価上昇率「これ以上容認できず」 | 今後も利上げを進める考え |
| FRB・ウォーシュ議長 | 今月のFOMCは「予断を持たない」 | 27〜28日のFOMCは据え置き予想が優勢 |
| 米2026会計年度の財政赤字 | 約1兆9925億ドル(約315兆円) | 利払い費が過去最高。コロナ禍以来の高水準 |
| IMFの欧州への提言 | 財政赤字を対GDP比で約3.5%削減 | 約4分の3の国に構造改革を要求 |
| フランスのデモ | 推計55万人が参加 | マクロン大統領が暴力行為を非難 |
日銀総裁 物価上昇率「これ以上容認できず」
日銀の植田総裁は、基調的な物価上昇率が2%に近づいているとして、これ以上の上昇は容認できないとの考え
今後も政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく方針
出典:NHK
FRB議長 今月のFOMCは「予断持たず」
FRBのウォーシュ議長は、今月27〜28日のFOMCについて、予断をもって考えることはできないと発言
※FOMC(連邦公開市場委員会):アメリカの金融政策を決める会合です。前回の利上げは9月17日の記事で取り上げています。
米財政赤字 約315兆円
2026会計年度の財政収支は、前年度比12.2%増の1兆9924億7300万ドルの赤字
赤字額はコロナ禍以来の高水準
医療・社会保障費が2兆ドルを突破したほか、金利上昇を背景に国債の利払い費が前年度比11.9%増と過去最高を記録
※アメリカの会計年度は、前年10月から当年9月までの1年間です。
IMF 欧州に債務削減を要求
債務を持続可能な軌道に乗せるため、欧州の約4分の3の国で、経済成長を促しつつ支出を抑える構造改革を進め、財政赤字を対GDP比で約3.5%削減すべきと指摘
NATOの防衛費目標の達成に向けて、民間部門の有効活用を強調
マクロン大統領 暴力行為を非難
フランスで17日に大規模デモがあり、推計55万人が参加
9月に高校生らが学校を封鎖するなどして抗議運動を始めて以来、最大規模
出典:Al Jazeera
考察
日経平均の売買方針

アメリカのコアウィーブや中国のディープシークの影響で、今日の日経平均先物が大きく下がっていたので大幅下落を覚悟していたが、思っていたより底堅かった。
先週の3000円超の下げで少し買っていたので、今日もまた買い向かおうと思っていたが、買い場はなかった。
ここで下げ止まったとは思わないが、60,000円まで下がってくることがあれば追加で買い向かいたい。
現在は多少含み損ではあるが、66,800円まで戻ればそこからはプラスになるので、長期の下落トレンドになるまでは、落ちたところで少しずつ買い向かいポジションを増やしていく。
※ディープシーク:中国のAI開発企業で、処理を速く軽くした新しいAIモデルを公開しています。先週の急落と打診買いは10月16日の記事で取り上げています。
日米の金融政策とドル円の行方

日銀としては、これから積極的に利上げをしていく姿勢。
対するアメリカは、将来のことは予断を持たず、その時の経済指標次第で政策を決めていく。
アメリカの財政赤字はコロナ禍以来の高水準で、これはドル売りの材料になる。
対する日本は利上げをしていくとのことなので、ドル円としては円高ドル安になるはず。
しかし、円安の構造が変わらない限り、大きく円高になることはないのでは。
日本のデジタル赤字やNISAによる円の流出は止まることはない。
協調介入など力業をもってしても今のドル円水準だということを考えると、アメリカ経済の暴落による円キャリートレードの巻き戻しで強烈に円高になる可能性もなくはないが、確率としては低い。
日本もいずれは利上げを止める時がくるし、アメリカもインフレによって利上げすることになることを考えると、為替取引をするまでではないが、円をドルや金など他の資産に変えておくことは重要になっている。
※デジタル赤字:海外のクラウドサービスやアプリなどへの支払いが、受け取りを上回っている状態のことです。円キャリートレードは、金利の低い円を借りて金利の高いドルなどで運用する取引で、巻き戻しが起きると円が一斉に買い戻され、急激な円高になりやすくなります。円安・円高の基本はこちらの記事で解説しています。
欧州の混乱と今週の注目点

欧州、特にフランスでは大規模デモが起こり、大変なことになっている。
若い世代が大規模なデモを起こすほど、国内の状況は悪化しているのだろう。
IMFが欧州に突き付けたのは、成長か緊縮かの二択。
どちらを選んでも、欧州国債とユーロの値動きは荒くなりそう。
今週は20日から22日にかけて、アメリカの主要企業の決算が発表される。
コアウィーブの問題が一企業にとどまるのか、これからAI企業の業績にまで影響が出てくるのか。
業績次第では底堅く推移することが考えられ、あとは中東情勢やロシア・ウクライナの地政学リスクが後退すれば一気に株高の流れになるため、今は仕込み時と思って、余裕の範囲でAI関連銘柄の比重が高まった日経平均を買い増していく。
※業績が株価を押し上げる相場の流れは、相場サイクルの記事で解説しています。
まとめ
10月19日は、日銀の利上げ姿勢と、アメリカや欧州の財政問題があらためて意識された一日でした。
- 植田総裁は物価のこれ以上の上昇は容認できないとして、利上げを続ける姿勢を示しました
- アメリカの財政赤字は約315兆円とコロナ禍以来の高水準で、ドル売りの材料になりそうです
- 日米の金利差は縮まる方向ですが、円安の構造が変わらない限り、大きな円高にはなりにくいと考えています
- 日経平均は60,000円まで下がれば追加で買い向かい、余裕の範囲で買い増していく方針です
次の焦点は、20日から22日にかけて発表されるアメリカの主要企業の決算です。引き続きこのブログでまとめます。
※本記事は筆者個人の見解をまとめたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な判断はご自身の責任でお願いします。

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