6月26日の注目は、米PCE物価指数が3年ぶりの高い伸びを記録したこと、半導体メモリー高騰でApple製品が値上げされたこと、そしてOpenAIが上場を延期する可能性です。今日の主要ニュースを分野別に整理し、最後に投資家としての考察をまとめます。
米国経済・金融
- 米5月の個人消費支出(PCE)物価指数は3年ぶりの高い伸び率。GDPは前期から上方修正
- 米1〜3月期、ローン残高の90日以上延滞が増加。累積で約9年ぶり、クレジットカードは約15年ぶりの高水準
半導体
- 半導体メモリー高騰でAppleがMacBookなどを値上げ(iPhoneは価格据え置き)
- IBMが回路幅0.7ナノメートル相当の半導体技術を開発。1ナノメートル未満は世界初で、2ナノ品比で性能が最大5割向上、早ければ5年以内に実用化
- マイクロン・テクノロジーの好決算を受け、日経平均株価が終値で最高値更新
- imec、米国の技術流出懸念を背景に中国有力企業との共同開発を段階的に縮小
地政学リスク
- イラン革命防衛隊が、ホルムズ海峡でシンガポール船籍の貨物船を攻撃
- 国際海事機関(IMO)が、ホルムズ海峡で足止めされている船舶の避難計画を一時停止
- 米新興企業アンドゥリル・インダストリーズが日産自動車の追浜工場取得を協議。軍事用ドローンの生産拠点への転換を計画
暗号資産・投資
- SBIホールディングスがビットバンクを467億円で買収。暗号資産の預かり残高は約1兆1000億円となり、業界最大規模の見通し
- 新NISAや株高、円安による外貨建て資産の増加で、家計の金融資産が2386兆円に
- OpenAIが上場を当初の今年後半から来年へ延期を検討。今月上場したSpaceXの株価下落で、AI株への投資家需要の低下が懸念
その他
- 自民党幹部の小渕氏が、食品の消費税減税に反対し辞任か
考察

米PCE物価指数は3年ぶりの高い伸びで、GDPも上方修正と、景気は一見好調に見えます。ただしクレジットカードの延滞は高水準で、原油価格の影響も大きい局面です。再びホルムズ海峡が封鎖されれば、状況は一気に悪化しかねません。すでに原油備蓄を放出して在庫が細っているため、次は価格上昇だけでなく、原油そのものが不足して経済が止まるリスクも頭に入れておきたいところです。
Apple製品の大幅な値上げも注目点です。メモリー高騰による値上げを消費者が受け入れれば株価は上昇を続けますが、値上げで消費が冷え込めば半導体価格も下落に向かいます。その時に業績へ反映され、半導体バブルが落ち着く可能性もあるでしょう。
日産の追浜工場が軍事用ドローンの拠点に転換する可能性については、安全保障の観点から疑問が残ります。日本はこれまで戦争反対の姿勢をとってきましたが、国内で軍事用の武器を製造し、戦争中の国へ売ることになれば、間接的に加担することになります。日産の資産整理として工場を売却するのは理解できますが、軍事用ドローンを製造する企業を誘致するのはいかがなものでしょうか。
日本の金融資産は2386兆円に達しました。株・不動産・円安により資産は増えていますが、それを実感している国民がどれだけいるでしょうか。資産を円だけで持っている人は、実感がないどころか生活はむしろ厳しくなっているはずです。この流れは止まりません。少しでも波に乗るために、円は生活防衛費を最低限残し、余剰資金は株や金などの資産に変えておくのが得策だと考えます。
最後にOpenAIの上場延期。株高で市場環境は良好に見えますが、現場感覚では「今は上場すべきでない」と判断されたようです。そろそろ大きな調整が起こる前兆かもしれません。

コメント