【2025年3月第1週】イラン情勢・原油高騰・日本株急落まとめ|投資家が注目すべきポイント

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2025年3月第1週(3月2日〜7日)は、イランの最高指導者ハメネイ師の死亡という歴史的な事件を発端に、中東情勢が急激に緊迫化した週でした。ホルムズ海峡の閉鎖により原油価格が急騰し、日本株は歴史的な急落を記録。インフレ再燃への懸念が世界中の投資家を揺さぶりました。この記事では、投資判断に影響する各日の主要ニュースと田中家としての見解をまとめています。

3月2日(日)— ハメネイ師死亡・原油急騰・中東危機の始まり

  • イランの最高指導者ハメネイ師が死亡
  • ペゼシュキアン大統領は報復攻撃に「正当な権利」「全力を尽くす」と声明
  • 次期最高指導者選出までの間、ラリジャニ最高安全保障委員会事務局長が国政を代行
  • トランプ大統領はイランの新指導部との協議に同意。「イランが話し合いを望むなら応じる」と声明
  • イラン革命防衛隊が米原子力空母に弾道ミサイル4発で攻撃。アメリカは空母エーブラハム・リンカーンを中核とする打撃軍を中東海域へ派遣
  • パラオ船籍の石油タンカーが原因不明の攻撃を受ける
  • カタールなど中東各国が空域を閉鎖し、多くの航空便が欠航
  • イラン海軍司令部はほぼ壊滅。トランプ大統領は「作戦は予定より順調に進んでいる」と述べるも詳細は非公開。目標達成まで戦闘を続けると表明。紛争は4週間ほど続く可能性あり
  • 次期指導者は対話路線の人物が想定されているが、イランの体制転換は容易ではないとの見方が多い
  • 安全資産である金(ゴールド)に資金が流入
  • ホルムズ海峡が閉鎖された場合、原油価格は100ドル/バレルに達するとアナリストが予想
  • OPECプラスは4月の原油生産量を日量20万6,000バレル増やすことで合意
  • イラン攻撃の標的選定にAI「Claude(アンソロピック)」が活用されたと報道
  • 米生産者物価指数(PPI)は予想を上回る。モノは下落したがサービスが上昇し、コア指数も上昇。根強いインフレ圧力を示した
  • 日本郵船・商船三井・川崎汽船の海運大手3社がホルムズ海峡の航行を停止
  • 日本は原油の約9割を中東から調達しており、エネルギー供給と価格への影響が懸念される
田中
田中

アメリカはベネズエラに続きイランの最高指導者まで攻撃対象とし、ついに最高指導者が命を落とす事態に発展しました。ベネズエラもイランも中国への原油輸出国であり、この一連の動きは対中国の資源封じ込め戦略とも読み取れます。

ホルムズ海峡での石油タンカー攻撃により原油が高騰し、インフレ再燃への懸念が強まっています。ただし、歴史的にホルムズ海峡が実際に閉鎖されたことはありません。もし本当に封鎖されれば市場への影響は甚大ですが、今のところ確率は低いと見ています。

  • トランプ大統領はイラン攻撃の目的を「核・弾道ミサイル開発の阻止」と主張し正当性を強調
  • イランはイスラエルや湾岸諸国の米軍施設を標的に無人機・ミサイルで反撃
  • サウジアラビアのラスタヌラ製油所がドローン攻撃を受け、一部が操業停止
  • カタールの工業地域にも攻撃があり、液化天然ガス(LNG)の生産が停止
  • アメリカのケイン統合参謀部議長は中東への追加部隊派遣を発表。現時点ではイランへの地上軍派遣は否定
  • ホルムズ海峡が閉鎖。イラン革命防衛隊司令官は「通過する船舶はすべて炎上させる」と警告
  • マクロン仏大統領が地政学リスクを強調し、核弾頭の増強を表明(現在290発保有)
  • スイス中銀が「これまで以上の為替介入を準備する」とフラン高をけん制。2016年のBrexit投票以来の異例の口先介入
  • 米ISM非製造業景況感指数が予想以上に上昇。強い結果だが戦争・関税リスクへの懸念も表明
  • アメリカのエネルギー長官が石油・天然ガスの増産を検討すると発言。戦略石油備蓄(SPR)の放出も視野に
  • 原油価格が急騰したことで産油国のノルウェークローネが上昇。エネルギー関連通貨全般に買い
  • イランの石油輸出の主な仕向け先は中国。中国は一帯一路の要であるイランを守りたいはずが、表立った行動は見られない
田中
田中

ホルムズ海峡閉鎖は原油市場に大きな衝撃を与えています。中国はイランの最大の石油顧客でありながら、目立った動きを見せていない点が不気味です。アメリカの資源封じ込め戦略の前で、中国も身動きが取りにくい状況なのかもしれません。

原油高はインフレ圧力となり、FRBの利下げ期待が後退します。短期的には円安・日本株安の組み合わせが続く可能性が高く、引き続き注意が必要です。

  • イスラエル軍がヒズボラの拠点を抑えるためレバノンに地上部隊を派遣し、地上戦に拡大
  • ヒズボラはロケット弾でイスラエル北部を攻撃。イスラエル軍はレバノン全土に空爆で応じた
  • NYウィリアムズ連銀総裁は「現在の金利水準は適切」と評価。インフレ鈍化が確認されれば追加利下げの余地あり。ただし関税は米企業・消費者に転嫁されており、インフレ率を0.5〜0.75%押し上げると指摘
  • 大手ファンドに解約が殺到。ソフトウエア企業への融資懸念から投資家が資金を引き揚げ。ブラックストーンの株価が急落
  • 米10年債金利が上昇し、金価格が下落
  • 中東情勢の悪化で日経平均株価が一時1,900円安。紛争長期化を意識したリスクオフの動き
  • VIX指数(恐怖指数)はまだ大きく反応しておらず、市場全体としての恐怖は限定的
  • 全産業の経常利益(2025年10〜12月、金融・保険業除く)が前年比4.7%増・30兆270億円と過去最高。飲食店の価格改定が寄与しサービス業が好調
  • NATOの欧州加盟国はウクライナ支援継続で合意したが、アメリカが同調せず欧州内でも意見が割れている
  • 中東諸国は日本の石油タンカー護衛に協力的な姿勢。ただし自衛隊の護衛艦同行には複数の問題があると防衛相が指摘
  • X(旧Twitter)の12か月先予想PERはまだ割安水準にある
  • トランプ大統領はホルムズ海峡を通行する石油タンカーの護衛と保険提供を表明。エネルギー価格の安定化を狙う
田中
田中

イランとイスラエルの戦争は地上戦にまで発展し、終わりが見えない状況が続いています。

このままでは原油価格の上昇によってインフレが再燃しかねません。トランプ大統領は石油タンカーの護衛と保険提供を表明しましたが、アメリカ自身は現在原油産油国であり中東への依存度は低い。むしろ原油高は貿易収支の改善につながるため、有事のドル買いと実需のドル買いが重なり、ドル高が進んでいます。ホルムズ海峡問題が落ち着けば原油価格は下落し、ドルも売られる展開が予想されます。

日経平均はトレンドラインで反発しましたが、個人的にはもう一段の下落を期待したいところです。長期積み立ては変わらず継続しつつ、余剰資金は48,200円あたりから値動きを見ながら少しずつ買い増ししていく方針です。

  • 米軍の潜水艦がインド洋・スリランカ沖でイランの軍艦を撃沈
  • ヘグセス国防長官は「長期戦でもイランはアメリカに勝てない」とし、さらなる戦力展開の意向を示した
  • ニューヨーク・タイムズが「イラン情報省の工作員が3月1日にCIAへ停戦交渉を打診していた」と報道。イラン政府は否定
  • ベッセント財務長官は一律10%の関税を今週中にも15%へ引き上げると明言。ただし他の法律に基づく関税発動により、5か月以内に各国への関税率は以前の水準に戻る見込み
  • 米サービス業景況感指数(ISM)が予想を上回り、2022年7月以来の高水準
  • FRBの地区連銀報告(ベージュブック):7地区でわずかから緩やかな拡大。一方で横ばい・減速の地域が前回4地区から5地区に増加。低所得層の消費抑制が売上を圧迫
  • 日経平均株価が一時2,600円安。下落幅として史上5番目を記録
  • 原油高は日本の貿易収支のマイナス拡大→円安要因になる
  • 中国の景況感指数が2か月連続で悪化し、4か月ぶりの低水準
  • レビット大統領報道官は「トランプ大統領は戦闘終結後もイランへの関与について側近と積極的に検討している」と述べ、体制転換を視野に入れていることを示唆
  • ヘグセス国防長官は「数日以内にイランの制空権を確保し、内陸部への攻撃を強化する。目標達成まで攻撃を続ける」と表明
田中
田中

中東戦争はしだいに泥沼化してきている印象です。アメリカとイランの発表に食い違いが多く、原油価格もそれに振り回されて上下を繰り返しています。

さらに相互関税が発動されれば中国が報復関税で応戦し、マーケットへの悪影響が広がる恐れがあります。

日経平均は大幅下落しましたが、先物は大きく反発しています。市場参加者の多くは「今回の紛争はそれほど長引かない」と見ているようです。収束に越したことはありませんが、長期化が確認された時点では一段安もあり得ます。テールリスクを意識しながら、余剰資金を計画的に使っていきたいと思います。

そもそもなぜアメリカは最初から参戦したのでしょうか。中間選挙向けの支持獲得のため?エプスタイン関連報道から目をそらすため?原油価格を上げてドルの価値を高めるため?ある情報ではアメリカのミサイル備蓄はイランを下回るとも言われており、参戦の意図は謎のままです。ウクライナには武器供与にとどめていたのに、イスラエルには直接参戦——今回の戦争はイスラエルの強い働きかけによって引き起こされたものかもしれません。

  • イラン革命防衛隊が米石油タンカーと空母エーブラハム・リンカーンをミサイル攻撃。さらにイラン外相が「停戦は求めない」と発言し、NY原油先物が1バレル81ドル(2024年7月以来の高値)に上昇。投資家のリスク回避姿勢が強まった
  • イランのアラグチ外相はアメリカとの交渉に臨む理由はない、地上戦にも対抗すると強硬姿勢を明確にした
  • トランプ大統領はハメネイ氏の後継者選出に関与する意向を示している
  • サウジアラムコがホルムズ海峡を通らない紅海ルート(東部油田・ヤンブー経由)での原油輸出拡大を検討。ただし規模が小さく振り向けられる量に限りがある
  • アメリカ財務省がエネルギー価格上昇への対応策を発表
  • アメリカの人員削減計画は大幅減少も、イラン情勢による先行き不透明感から3月末以降に再び増加する可能性
  • 米労働コスト指数が市場予想を上回り、インフレ根強さを示した
  • エヌビディアが先端AI半導体「H200」の中国向け生産を停止。米輸出規制の強化で対中制裁が半導体にも拡大
  • アリペイやWeChatPayなどの中国の決済サービスをアメリカが禁止する方向で検討
  • TSMC(台湾積体電路製造)の会長が台湾防衛への強い信念を示し、台湾有事リスクを否定
  • アメリカの雇用統計:非農業部門雇用者数は15万1,000人増(予想より弱め)。失業率は4.1%に上昇。これにより3月の利下げ期待が再び浮上
  • ミシガン大消費者信頼感指数が大幅低下。1年先インフレ期待は4.9%と高い水準を維持し、スタグフレーション(景気停滞+インフレ)懸念が高まっている
  • ビットコインは今週マイナスで終了。3月のアノマリー(季節的な弱さ)があり、すでに大きく下落している
田中
田中

スタグフレーションが現実味を帯びてきました。景気が減速する中でインフレが根強く残るという最悪のシナリオです。FRBは利下げも利上げもしにくい板挟みの状況にあります。

雇用統計が弱めだったことで「早期利下げ」への期待が再浮上しましたが、インフレ指標が高止まりしている以上、FRBが動けるかどうかは微妙です。原油価格と中東情勢の行方が、今後の相場の分岐点になるでしょう。

ビットコインについては、3月のマイナスアノマリーを踏まえつつ、次の半減期に向けて少しずつ積み立てていくのは良いリスクヘッジになると思います。ただし、投資は常に自己責任で。

今週のまとめ:投資家が押さえるべき3つのポイント

3月第1週は「イラン情勢」「原油高」「スタグフレーション懸念」の3つが相場を動かした1週間でした。中東の地政学リスクは長期化の様相を帯びており、日本株・原油・為替への影響は今後も続く見込みです。長期積み立て投資は継続しつつ、余剰資金の投入タイミングは慎重に分けていく戦略が有効と考えます。来週以降も引き続き状況を注視していきましょう。

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