2026年9月10日の相場は、米長期金利の上昇が全体を動かす一日となりました。米財務省が実施した長期国債の買い戻しが市場の期待に届かなかったと受け止められ、10年債利回りは一時4.85%と2023年11月以来の高水準をつけています。
あわせて、ベッセント米財務長官の為替を巡る発言、中東でのタンカー攻撃、公正取引委員会によるトリドールHDへの勧告、Googleのフィンランド大型投資までを整理し、最後に今日の相場をどう見ているかをまとめます。
この記事でわかること
- 米長期国債の買い戻し(バイバック)で金利が急上昇した理由
- ベッセント米財務長官「胴元は私」発言の狙いと為替への影響
- 中東情勢の悪化が原油価格とインフレに与える影響
- 金利上昇局面で日経平均の下値メドをどう見るか
| 項目 | 9月10日の結果 | ポイント |
|---|---|---|
| 米10年債利回り | 一時4.85%まで上昇 | 2023年11月以来の高水準 |
| 米長期国債の買い戻し | 買い戻し額は3倍に | 市場の期待には届かず債券売りが加速 |
| 為替 | ベッセント米財務長官が投機筋をけん制 | 7月の協調介入について「胴元は私」と発言 |
| 原油 | 中東情勢の悪化で上昇 | イラン領海内でタンカーが攻撃を受ける |
| 日経平均 | 上値の重い展開 | 金利上昇はハイテク株の逆風。60,500円が当面の下値メド |
| AI関連投資 | Googleがフィンランドに2.3兆円 | ヨーロッパでは過去最大規模のデータセンター投資 |
米長期国債の買い戻し額が3倍に
- 残存期間が10〜20年の長期債の買い戻しを9月10日に実施
- 市場では財務省が買い戻し額を40億ドル以上に増やすとの見方があり、より大規模な購入への期待も
- その期待が剥落したことで債券売りが加速し、10年債利回りは一時4.85%と2023年11月以来の高水準
※バイバック=財務省が発行済みの国債を市場から買い戻す操作のこと。買い戻し額が大きいほど需給の引き締め要因となり、金利の低下につながりやすくなります。
出典:U.S. Department of the Treasury(報道発表)
ベッセント米財務長官「胴元は私」
- 7月の協調介入を巡り「胴元は私、私に反対して賭けたいなら構わない」と発言
- 介入にあたり日本側の動きを正確に把握しているとの認識を示す
※協調介入=複数の国の通貨当局が足並みをそろえて為替介入を行うこと。単独介入より効果が出やすいとされます。詳しくは9月8日の記事でも取り上げています。
出典:U.S. Department of the Treasury(報道発表)
イラン領海内でタンカーに攻撃
- イラン領海内でタンカーがドローン攻撃を受ける
- ペルシャ湾を航行する複数の商船が夜間に砲撃を受ける
- 前日には米イラン双方が船舶へ報復攻撃
※ペルシャ湾は世界の原油輸送の要衝。航行リスクが高まると輸送コストと原油価格の上昇要因になります。関連は9月2日の記事でも触れています。
トリドールHDに公正取引委員会が勧告
- 公正取引委員会がトリドールHDに下請法違反を認定し、再発防止を求める勧告
- 食材の加工を委託した下請け業者37社に対し、2年間にわたりシステム利用料名目で仕入れ代金から1.1%を不当に減額
※下請法=発注元が立場の弱い下請け業者に対し、代金の減額や支払い遅延などの不利な取引を強いることを禁じる法律です。
Googleがフィンランドに2.3兆円投資
- データセンターなどのAIインフラ構築へ2.3兆円を投じる方針
- ヨーロッパでの投資案件としては過去最大規模
- フィンランドは寒冷な気候や安定した電力供給などデータセンターに適した環境
※データセンターは冷却に大量の電力を使うため、寒冷地かつ電力が安い地域が立地先として選ばれやすくなっています。
出典:Google in Europe(Google公式ブログ)
今日の相場考察

アメリカの長期国債の買い戻し(バイバック)が市場予想より少なかったと捉えられたため金利は上昇。
長期金利は上昇トレンドの三角持ち合いを上に抜けて勢いは止まらなさそう。(下記チャート参照)
5%を超えてくると5.25%が強いレジスタンスになりそう。
5%を超えたあたりから円高でもある今はアメリカの長期国債を持っておくのもおいしい水準に思える。
ベッセント財務長官の「胴元は私」という発言は、投機筋をけん制する発言に思える。
実需の円売りドル買いは介入ではどうしようもできないが、問題はヘッジファンドによるトレード。
日本がどれだけ介入をしようが円売りドル買いの流れは止まらなかったので、最後は力づくでトレンドを変えてきた。
原油価格の上昇で金利も上昇している今、明日のCPI(消費者物価指数)の結果次第で利上げ観測が高まれば円売りドル買いの勢いは再度強まりそうだが、その時にベッセントさんはどうするのか。
日銀にも利上げペースを上げるように促しており、日本の長期金利も上昇の勢いがとどまることを知らない。
金利の上昇は株式には逆風のため、いくら企業業績がよくてもなかなか上がらない。
このまま金利が上昇し続けると、どこかのタイミングで何かしらのショックが起こってもおかしくはない。
10月24日から始まる水星の逆行期間まではまだ先だが、その期間は何が起こってもおかしくはない。
中東情勢の悪化や米イランの報復攻撃の激化で原油価格は上昇。
インフレ再燃で金利も上昇中。
ハイテク企業にはきつい場面で、今の日経平均はハイテク銘柄が中心なので、これから日経平均は上値が重たくなっていきそう。
直近安値の60500円を下に抜けたら、短期的にはヘッドアンドショルダーを形成しトレンド転換したとみてもいい。(下記チャート参照)
下がったところは買い向かい、欲張らずに利確をするトレードをすれば資金を有効に回していけそう。
個人的に60000円を割ってきたら少しずつ買い向かう。
明日のCPIの結果は要チェック。


まとめ
2026年9月10日は、米長期国債の買い戻しが市場の期待に届かなかったことをきっかけに、米10年債利回りが一時4.85%まで上昇した一日でした。中東でのタンカー攻撃による原油高も重なり、インフレ再燃と金利上昇という株式にとって逆風の組み合わせが強まっています。
- 米長期金利は上昇トレンドを維持。5%超えなら5.25%が次のレジスタンス
- 為替はベッセント米財務長官のけん制発言があるものの、金利差が続く限り円売り圧力は残る
- 日経平均はハイテク中心のため上値が重い。60,500円割れならトレンド転換を警戒
明日発表される米CPI(消費者物価指数)の結果次第で、金利と為替の方向感が大きく変わる可能性があります。ポジションを取る前に必ず確認しておきたい指標です。
※本記事は筆者個人の見解をまとめたものであり、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な判断はご自身の責任において行ってください。

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