2026年9月25日は、米中首脳会談で貿易戦争の休戦を来年1月10日まで2カ月延長することが確認される一方、FRB(米連邦準備制度理事会)の高官から追加利上げを示唆する発言が相次いだ一日でした。
米国の失業保険申請や新築住宅販売は市場予想より強い結果となり、国内ではソフトバンクグループの過去最大の外貨建て社債や、東京都心の中古マンション価格の下落も話題になっています。この記事では9月25日に出た主なニュースと、それを受けて私がどう考えたかをまとめます。米中会談を前にした各国の動きは9月18日の記事もあわせてどうぞ。
この記事でわかること
- 米中首脳会談で確認された貿易戦争の休戦延長と、台湾・AIをめぐるやりとり
- FRB高官が相次いで追加利上げを示唆した中身
- 米国の失業保険申請と新築住宅販売の結果
- ソフトバンクグループが過去最大の外貨建て社債を出す背景
- 東京都心の中古マンション価格が下がり続ける理由
- 米中関係・社債・不動産について私がどう考えたか
| 項目 | 9月25日の結果 | ポイント |
|---|---|---|
| 米中首脳会談 | 貿易戦争の休戦を来年1月10日まで延長 | 関税引き上げの停止やレアアースの供給拡大を継続。AIの安全性でも対話を続ける |
| FRB高官 | 追加利上げに前向きな発言が相次ぐ | 物価の高止まりを警戒し、年内の利上げもありうる |
| 米新規失業保険申請 | 19万7000人 | 市場予想の20万1000人を下回り、7月以来の低い水準 |
| 米8月の新築住宅販売 | 年換算68万4000戸 | 市場予想の61万5000戸を上回る。値引きなどが購入を後押し |
| ソフトバンクグループ | 外貨建て社債1.7兆円を発行 | 社債としては過去最大。ドル建て債の利率は最大年9.75% |
| 都心6区の中古マンション | 70平方メートルあたり1億8068万円 | 4か月連続の下落。金利上昇で投資目的の買いが後退 |
米中首脳が会談
習近平国家主席「アメリカが台湾の独立に反対し、台湾問題を慎重に処理することを望む。国家の統一と領土保全の立場は明確だと伝えた」
習近平国家主席はイラン情勢をめぐり、早期の平和の実現を希望
トランプ大統領「両国が共通の利益を追求すれば多くのことを成し遂げられる。第二次世界大戦では共に戦ったアメリカの義勇兵によるフライング・タイガースは素晴らしく活躍した」
トランプ大統領は、日中戦争で日本軍と戦う当時の中国軍側を支援したアメリカ人義勇兵の航空部隊「フライング・タイガース」を例に、かつて共に戦った同盟国だと強調
習近平国家主席「パンダは両国の友情の使者だ。良い知らせを持ってきた。数日後、ピンピンとフーシュアンがアトランタの動物園に到着する」
習近平国家主席はパンダ2頭が数日で米国に届くとし、友好ムードを演出
関税の引き上げ停止やレアアースの供給拡大を含む貿易戦争の休戦を、来年1月10日まで2カ月延長することを首脳間で確認。AIのリスク管理なども協議
※レアアース:電気自動車のモーターや半導体などに欠かせない希少な金属。中国が世界の生産の大半を占めています。
米中首脳会談 AI安全性で対話継続
習近平国家主席は「両国はAIの悪用や乱用を共同で防止することができる」と述べ、安全性をめぐる対話を続けることが重要だと主張
AIをめぐっては競争も協力もできると指摘
トランプ大統領も、両国は対話を続けて協力を強化するべきとの考え
ウクライナや朝鮮半島情勢についても意見交換
公式晩餐会の乾杯には、1972年に米中国交正常化の始まりとなったニクソン大統領訪中の際と同じワインを使用
ニクソン大統領は当時、大きな相違点はあるが共通の利益がそれを超越すると呼びかけ
現在の米中関係は「戦略的な安定」と呼ばれるが、当時と同じように共通の利益を見いだしたい、そういう思いが込められている様子
米イラン ホルムズ海峡開放含め協議
イラン高官は、ホルムズ海峡の開放と引き換えに経済封鎖や資産凍結を解除するのが現実的な道筋との見方
経済封鎖の長期化がイランへの打撃に
イスラエル首相 イラン攻撃を正当化
ネタニヤフ首相は国連総会で演説し、イランの邪悪な体制は崩壊すると述べ、アメリカと共に踏み切ったイランへの攻撃の正当性を主張
その上で「われわれは勝つ。他に選択肢はない」と発言
退席した各国代表を「臆病者だ」と批判
FRB高官「追加利上げ」示唆
フィラデルフィア連銀のポールソン総裁は「インフレは依然として高止まりしている。物価目標の2%に戻すには、わずかな追加の引き締めが正当化される」と発言
ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、年内の追加利上げの可能性を考えることは妥当だとして、利上げに前向きな姿勢
※FRBは9月17日に0.25%の利上げを決めたばかりです。詳しくは9月17日の記事で取り上げています。
米失業保険申請 改善続く
9月13日から19日の新規失業保険申請者数は前の週より1000人少ない19万7000人で、市場予想の20万1000人を下回る結果
7月以来の低い水準で、労働市場の底堅さを示す内容
失業保険受給者総数は前の週から2000人増の171万9000人で、市場予想の174万5000人を下回る結果
出典:米労働省 雇用保険統計
米新築住宅販売 予想上回る
8月の新築住宅販売件数は季節調整済みの年換算で前月比6.4%増の68万4000戸と、市場予想の61万5000戸を上回る結果
値引きなどの販売促進策が購入を後押し
販売価格の中央値は前年比5.8%減の39万3700ドル
スイス中銀 ゼロ金利維持 5会合連続
中東の混乱でエネルギー価格は上昇したものの、中期的なインフレへの影響はわずかで、利上げの必要はないとの判断
出典:スイス国立銀行
ホンダ 米オハイオ州に新工場で最終調整
ホンダはハイブリッド車の新工場を米オハイオ州に建設する方向で最終調整
3000億~4000億円を投資し、2030年の稼働を目指す計画
EV(電気自動車)戦略の見直しを迫られる中、ハイブリッド車の生産能力を高めて立て直しを図る狙い
ソフトバンクグループ 外貨建て社債1.7兆円発行
ドル建てで100億ドル、ユーロ建てで10億ユーロを同時に発行。一度に発行する社債の総額としては過去最大
償還までの期間は3年半から7年半で、利率はドル建て債で年最大9.75%
調達資金はオープンAIへの100億ドルの追加出資などに充当
AI関連の投資に力を入れており、先月には国内の個人投資家向けに総額1兆円の社債発行を発表
東京都心の中古マンション価格 4か月連続下落
8月の中古マンション平均価格は、都心6区で70平方メートルあたり1億8068万円と前月比0.7%の下落
金利上昇で投資目的の積極的な買いが控えられていることなどが背景
都心での弱含みを受け、東京都全体も前月比0.2%安の1億1274万円と2年4か月ぶりの下落
スタバ 北米で250店舗閉鎖
北米地域の店舗の1%に相当する約250店舗を今月中に閉鎖へ
不採算店舗を整理し、苦戦する北米事業の再建を進める方針。人員削減も伴う見込み
日本事業の株式の大半を売却する検討との報道も
考察
米中首脳会談と日本の立ち位置

米中首脳会談が開催中。
習近平国家主席は台湾問題に口出ししてほしくないため、国家の統一と領土保全の立場を明確に伝えた。
これに対するトランプ大統領の回答は分からない。
台湾有事は日本にとっても有事になり得ると高市総理が発言して問題になったので、トランプ大統領も知っているはず。
それなのに、明確に伝えてきたことに対して明確に答えていない。
それどころか第二次世界大戦を引き合いに出し、日中戦争の当時は共に戦った同盟国だと強調した。
そろそろ日本は、アメリカにいいように使われていることに気づいて脱アメリカを進めないと、世界からも見放されることになりかねない。
ICC(国際刑事裁判所)の赤根氏が日本人として誇れる仕事をしているのに、アメリカの顔色をうかがう外交は本当に腹立たしい。
国民がもっと政治に興味をもち、国民の意見を反映してくれる政党に国のかじ取りを任せないと、日本は貧困国になってしまうと私は考えている。
実際、今の与党が長く政権を担ってきたこの30年は「失われた30年」と言われている。
今、世界ではAfD(ドイツのための選択肢)をはじめ、既存政党に不満をもつ国民の声が反映され、国民のための政党が躍進している。
日本でも移民政策が進む前に、日本人の声が届く今のうちに、日本のために行動してくれる政党や人に投票して日本を変えなければ、取り返しのつかないところまで来ていると感じる。
このままだと、未来ある子どもたちに、先代が受け継いでくれた良き日本を残せなくなってしまう。
消費税減税も、公約では0%にするはずが1%と中途半端で、期限も2年間限定、2年後には元に戻すとのこと。
消費税には輸出還付金の仕組みがあるため輸出企業には有利だが、その輸出企業は業績の割に従業員の賃金をさほど上げず、株主、特に海外の株主への配当を増やしている。
私には、日本人の汗と涙の結晶が横取りされているように見える。
多くの日本人は社会の本当のことを知る機会が少なく、投票にも行かず政治に無関心になっていると感じる。
けれど、一人でも多くの人が真実を知って行動すれば、日本は変われるはず。
このブログを見ている人には、日本を良くするために、既存政党ではなく日本人のために行動してくれる政党を見つけて、大事な一票を投じてもらいたい。
中東情勢とソフトバンクグループの社債

米イランが協議しているようだが、イスラエルの首相に停戦する気配がないことを考えると、停戦合意ができる気がしない。
イラン国内でも革命防衛隊との意思が一致していないので、トランプ大統領がTACOるしかないが、それも考えにくい。
原油価格が一服したことは株式には追い風だが、アメリカの経済が強いことでFRBの利上げ観測が高まっている。
日米ともに長期金利の上昇が止まらない。
ソフトバンクグループの社債が、国債に向かうはずの資金を減らしている。
安全性では国の借金の方が上だが、高い利回りを提示するソフトバンクグループの社債に魅力を感じる投資家が多い。
株式で資金調達をするならまだいいが、絶対に返さないといけない社債を発行して、その金利を本当に払えるのだろうか。
うまい話には落とし穴があるように、ソフトバンクグループが債務不履行(デフォルト)に陥る可能性も考えられなくはない。
一つの会社の社債に投資するには、あまりにもリスクが大きすぎる。
欲をかきすぎると最終的に損をするのはよくあること。
今の段階ではアメリカの長期金利だけでも5%近くあるため、ソフトバンクグループ一社に投資するより、米国債に投資するか、社債のインデックスに投資して会社を分散するほうが賢い。
※TACO:「Trump Always Chickens Out(トランプはいつも最後に引く)」の略。強硬姿勢のあとに譲歩するトランプ大統領の傾向を指す市場の俗語です。
※社債のインデックス:多くの企業の社債をまとめた指数に連動する投資信託やETF(上場投資信託)。1社が破綻しても影響が限られます。
金利上昇と不動産・住宅ローン

日本の長期金利の上昇で、不動産市場もさすがに下落してきている。
東京の不動産が下落していることを考えると、地方の不動産はもっと下落しているはず。
ソフトバンクグループをはじめ、アメリカのハイパースケーラーも国債の金利より高い利回りで社債を発行しているため、国債に向かうはずの資金が社債に流れて、長期金利はまだまだ上昇する可能性が高い。
日本では変動金利で住宅ローンを組む人が7割と言われている。
もう返済間近の人はいいが、これから住宅ローンを払う人は負担が一気に増える。
賃金の上昇があるとはいえ、物価の上昇を考えると実質賃金の上昇は心もとない。
そんな中、高い住宅ローンを組んでまで家を買う人は減っていく。
そうした人は賃貸を選ぶが、需要と供給の関係で賃貸の家賃も上がっていく。
今賃貸に住んでいる人は、定期借家ではなく普通借家なら、家賃の値上げを断れば今のままの家賃で住み続けられる可能性が高いため、このまま賃貸を続けるのがいい。
これから賃貸を借りようとしている人は、家賃が高騰する前の今のうちに契約して住んでおきたい。
中東情勢が収まるまでは、原油価格の上昇によるコストプッシュ型のインフレが続く。
特に円は、日銀が利上げをしようと日米が協調介入をしようと円安になるくらい購買力が落ちているので、コツコツとオルカンや金に投資をして資産防衛をするのが望ましい。
※ハイパースケーラー:巨大なデータセンターを運営するアマゾン、マイクロソフト、グーグル、メタなどの大手IT企業。
※普通借家と定期借家:普通借家は契約更新が前提の一般的な賃貸契約で、値上げには合意しなければすぐに応じる必要はありません(折り合わない場合は調停や裁判で決まることもあります)。定期借家は期間満了で契約が終わり、再契約時に家賃が見直されやすい契約です。
※オルカン:全世界の株式に分散投資する投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の愛称。
まとめ
9月25日は、米中が休戦延長で歩み寄る一方、米国の利上げ観測と長期金利の上昇があらためて意識された一日でした。
- 米中首脳会談では貿易戦争の休戦を来年1月10日まで延長することを確認し、AIの安全性でも対話を続ける方針です
- FRB高官から追加利上げに前向きな発言が相次ぎ、米国の失業保険申請や新築住宅販売も予想より強い結果でした
- ソフトバンクグループは過去最大の外貨建て社債を発行しますが、1社への集中投資はリスクが大きいと考えています
- 東京都心の中古マンション価格は4か月連続で下落し、金利上昇の影響が不動産にも表れてきました
- 円安が続く中、オルカンや金へのコツコツ投資で資産を守るのが望ましいと考えています
次の焦点は、米イラン協議の行方と長期金利の動きです。引き続きこのブログでまとめます。
※本記事は筆者個人の見解をまとめたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な判断はご自身の責任でお願いします。


コメント